「本当にこの会社で良いのかな」と、内定先に不安になってしまったことはありませんか?
志望度が高かった企業から内定をもらっても、いざ入社が近づき、入社後のことを具体的に考えると、不安になったり、後ろ向きになったりする人が多いそうです。
もしかしたらそれは、内定ブルーと呼ばれるものかもしれません。
本記事では、内定先に不安を感じたり、内定ブルーになってしまったりしている人に向けて、その原因や解消方法を解説していきます。
もくじ
内定先に不安になったら「内定ブルー」かも
内定先に不安を感じたり、他の選択肢の方がよかったのではないかと思ったりしたら、もしかしたら「内定ブルー」かもしれません。
内定ブルーとはどのようなもので、どれくらいの人が経験するのでしょうか。ここではそのような疑問についてお答えしていきます。
内定ブルーとは
まずは、一体内定ブルーとは何なのかについてです。
就職先を決めるのは、学生時代に経験したようなバイト選びやサークル選びとは異なり、その後の人生を大きく左右する決断です。そのため、就職先の決定は精神的な負担が大きく、内定ブルーという言葉ができるほど多くの人が苦しんでしまうのです。
就活生の50%以上が内定ブルーに陥る
就活生のうち内定ブルーになる人の割合は、50%以上というデータが出ています。(マイナビ「2020卒 マイナビ学生就職モニター調査 7月の活動状況」より)
内定先に不安を感じている人の中には、「こんなに不安になるなんて自分の決定が間違いだったのではないか」「就活をやり直した方が良いのではないか」と悶々としている人も多いのではないでしょうか。
しかし、内定ブルーは就活生の半数以上が陥るもの。就活をやり直したり、自分の選択を悔いたりするのは早計かもしれません。
就職先の決定は大きな決断です。データが示す通り、誰しも入社が近くなると不安を感じやすくなります。どんな企業を選ぼうが、同じように入社前に不安を感じる可能性が高いです。
大切なのは、自分の状態が内定ブルーなのか、それとも本当に就職先の選択ミスによるものなのか、見極めること。そのために、次の見出しで、内定ブルーの原因をみていきましょう。
内定ブルーで内定先に不安になる原因
それでは、内定ブルーによって内定先に不安になってしまう主な原因をみていきましょう。
本当に就職先選びを間違えたのか、もう一度就活をし直すべきなのか、判断がついていない人は、以下を参考にしてみてください。
①内定先で活躍できるか不安
1つ目は内定先で活躍できるか、業務レベルについていけるか、不安になってしまうからです。
学生時代に経験してきたアルバイトと違い、正社員として仕事に就くと裁量や責任が桁違いに大きくなります。そのような環境の違いから、自分はその会社で本当にやっていけるのかや、これまでにないプライドの傷つき方をしてしまわないのかといった不安に駆られてしまうのです。
これは、どんな企業を選択しようが生じうる不安であり、入社が近く控えているからこそ感じる不安=内定ブルーといえるでしょう。
活躍できるのかどうかではなく、その企業でなりたい自分になれるのか、不安に感じている人は、なぜそのように不安に思うのか、一度考えてみた方が良いかもしれません。
自分が活躍できるか不安なため、理想の自分になれないかもしれない…と思うのであれば、内定ブルーかもしれません。
しかし、自分の力では変えるのが難しい、社風や評価制度、業務内容などが、理想の自分になれない原因かもしれない、と思ったら、もしかしたら内定先とのミスマッチが起こっている可能性も…。
「内定先では理想の自分になれないかもしれない」という自身の認識に誤りがないか、人事やOBなど、選考に関わってくれた人に相談してみ他方が良いかもしれません。
②同期や社員のイメージにギャップがあった
2つ目は同期や社員のイメージにギャップを感じたというのが挙げられます。
選考中は、面接担当者や人事の社員としか顔を合わせる機会がない企業がほとんどです。他の社員や同期の内定者に会うのは内定式が初めて。そこでもともと抱いていたイメージとギャップを感じると内定ブルーになってしまう可能性があります。
たとえば、もともと落ち着いた雰囲気の企業だと思って選考を受けていたのに、内定式で先輩社員や他の同期を見ているとにぎやかなタイプだった場合、この先会社での人間関係に苦しむのではないかと不安になってしまうのです。
しかし、いまあなたが内定先に感じている不安は、選考時は見えていなかった会社の雰囲気を知り、「この会社に入社するんだ」「社会人になるんだ」という事実がよりリアルに感じられたことによる不安かもしれません。
また、内定先で感じた会社の雰囲気も、所詮会社の一部の雰囲気である可能性があります。
内定式は年に1度のイベント。普段の業務中の雰囲気や、人事や内定者だけでなく、全社が参加するイベントや、他部署のイベントは、また雰囲気が違うことも。
同期の雰囲気にいたっては、これから業務を通しどのような空気がつくられていくかはまだ判断しきれないですし、研修を終えたら同期はバラバラに配属される企業もあるでしょう。
内定式で感じたギャップが、入社後の実際の業務・生活にどのくらい差し障るのかを、冷静に判断する必要があります。先輩などに相談してみると「あー内定式の時おれも感じたけど、普段は全くあんな雰囲気じゃないよ」などの返事が返ってくるかもしれません。
③友人の内定先と比べてしまう
3つ目は友人の内定先と比べてしまうせいです。
友人の内定先の話を聞くと、「同期と遊んだ」「内定者アルバイトで既に働いている」などの話を聞くことがあります。
友人たちが楽しそうな様子で内定先の良い所を話している一方で、自分にはそういった機会がないと、不安を感じずにはいられないでしょう。
「隣の芝生は青く見える」という言葉があるように、どうしても他人の方がよく見えるもの。内定先を比較したときに、ちょっとした劣等感から内定ブルーに陥ってしまう可能性もあります。
④捨てた他の選択肢が気になる
4つ目は、内定辞退の経験がある人にのみ当てはまるものですが、捨てた他の選択肢が気になってしまうからです。
内定を獲得するまで選考を受けていたということは、それだけ惹かれる部分があったはず。
内定先は最終的に1つに絞る必要があるので、色々悩みながらもいくつかの企業を内定辞退しなければいけません。しかし辞退した後も何かしらの理由で未練が残っていると、後からでも気になってしまうもの。
内定承諾してから、入社まで数ヶ月の期間がある人がほとんどなので、「内定先よりも辞退した会社の方がやっぱりよかったのかな」と考えているうちに、最終的には内定ブルーにまで至ってしまうケースがあります。
内定ブルーによる内定先への不安の解消方法
ここまでは内定ブルーになってしまう理由について解説してきました。
これらを把握し、内定ブルーにならないようにするのも大事ですが、就活生の半数以上が経験したというデータからも分かるように、避けるのは難しいもの。
そこでここからは、内定ブルーによる内定先への不安の解消方法について解説していきます。
①就活の軸、志望動機を振り返る
対処法の1つ目は、就活の軸・志望動機を振り返る方法です。
内定ブルーは、内定承諾から入社まで期間があくために、必要以上に入社後のことを考えてしまい、ネガティブな要素が次から次へと気になってくるために起こります。
そこでまずは、働く上で自分が大切にしたいこと、つまり就活の軸、志望動機を再確認してみましょう。
いろいろと不安はあると思いますが、何もかも満点で悩み1つない、という職場や仕事はありません。
振り返ってみることで、働く上で自分が大切にしたいことの優先順位を思い返せるはずです。今自分が不安に感じていることが、優先順位の高いものなのか、それとも目を瞑れるものなのか、冷静に考えてみることが不安の解消につながります。
②内定者アルバイトをしてみる
対処法の2つ目は、内定者アルバイトをしてみることです。
内定者アルバイトを受け入れていない企業もあるので、この対処法をとれる人は限られるかもしれませんが、内定者アルバイトが可能なのであれば、ぜひやってみることをおすすめします。
ネガティブな想像だけが先行し、具体的に何に課題を感じているのかが明確にできていないときや、考える時間がありすぎるときは、とても不安になりやすいです。むやみに不安になってしまう時、その不安は行動が解決します。
また、不安がただの内定ブルーではなく、内定先にどうしても納得できない不満な点があったとしても、いずれは向き合わなくてはいけなかったはず。正式に入社となる前に気づくことができるので、とにもかくにも、可能であれば働いてみましょう。
また、実際にオフィスで働いてみる経験を事前にしておくと、職場の雰囲気を肌で感じたり先輩社員と入社前から仲良くなったりできるので、社会人として同期よりも先にスタートダッシュを切れるのもメリットです。
③同期や先輩社員・人事と話してみる
対処法の3つ目は、同期や先輩社員人事と話してみる方法です。
繰り返しになりますが、内定者の半数以上は内定ブルーを経験しています。ということは、同期や先輩社員の中にも内定先への不安を抱えていた人がいるはずです。悩みを打ち明けてみることで気持ちがスッキリしたりするだけでなく、似たような思いや経験を聞くのは参考になります。
まだ社会人としての経験がない状態で感じている不安は、取り越し苦労である可能性があります。
自分の感じている不安が、健全な不安なのか、取り越し苦労なのか、実際に働いている先輩社員に相談してみると、説得力があり、不安が解消される回答がもらえるでしょう。
また同期に相談することで、それが仲良くなるきっかけにもなります。漠然とした不安を抱えていた人は、不安を吐露すること自体が内定ブルーを解消してくれるかもしれません。
④逆求人サイトを利用し他企業の人事と話してみる
他の企業の方がよかったかも、という気持ちがあるのであれば、実際に他の企業の人事と話してみると良いでしょう。人に話してみると、不安の原因がより明確になることもありますし、他企業をみることで、内定先の良さに気づくかもしれません。
おそらく内定ブルーに陥っている人の多くは、再度就活したり、別の企業にエントリーしたりするほどの熱量はないが、なんか内定先に不安がある、という状態でしょう。
ゆるく人事と出会える逆求人サイトの利用をおすすめします。
内定先に不安を持っている学生を自社に鞍替えさせようと、逆求人サイトを利用し就活生にアプローチしている企業も多々あります。
逆求人サイトに登録するなら、導入企業数がもっとも多いOfferBoxがおすすめです。
⑤就活をやり直す覚悟があるか考える
対処法の4つ目は、就活をやり直す覚悟があるか、突き詰めて考えてみる方法です。
内定先に対して感じている不安は、もう一度就活をしてまで解消したい不安でしょうか?
就活し直したからといって、志望企業に確実に受かるかどうかはわからないですし、再就活する決断をするタイミングによっては、就職留年をしなければいけないかもしれません。
社会人1社目の企業となると、本当にここで良いのかと悩むのも致し方ありませんが、いずれにせよどこかに就職しなくてはいけないのであれば、最後は決めの問題であることを念頭においておきましょう。
まとめ
今回は内定先に対して不安を抱くあまり憂鬱な気持ちになってしまう「内定ブルー」についてや、その解消法を解説してきました。
社会で働いた経験のない学生が、将来について不安になるのは当然のこと。落ち込みすぎるのではなく、本記事で解説したような適切な対処法を用いて乗り切るのが重要です。
不安はすべて解消し、万全の気持ちで社会人への準備を始めていきましょう。