ガクチカを書くときに、ゼミ活動を題材にする人は多いのではないでしょうか。
実際に、ガクチカでゼミ活動を書くと、採用担当者から真面目な印象を持ってもらえる、他の学生と差別化されやすいといったメリットがあります。
とはいえ、「どのように書けば良いかわからない」「自分の学部で書いた方が良いことはなに?」と感じている人がほとんどだと思います。
そこで本稿では、
・ゼミ活動をアピールする際の書き方とコツ
・アピール時の注意点
・学部別のゼミ活動のガクチカ例文
の順番で、詳しく分かりやすくお伝えしていきます。
この通りにすれば周りと差をつけられる程の内容を書けるようになるので、最後まで読んでみてくださいね。
もくじ
ガクチカの基本的な書き方
ガクチカ を記入する際にはSTAR法を用いるようにしましょう。
STAR法とはそれぞれSituation(状況),Target&Task(目標と課題),Action(行動),Result(結果)の頭文字を取ったもので、自分の行動を説明するときに有効なテンプレートになります。
Target &Task(目標と課題):自分が取り組むもしくは解決しようとした問題とその目標を明確にすることで、何をしようとしているか理解してもらう。
Action(行動):Target & Taskに対してどのような行動をしたか説明しましょう。
Result(結果):行動に対してどのような結果が得られたか書きましょう。具体的な数字などがあると良いです。
この4つを残すことなく記述することで、分かりやすく論理的な文章になります。
①ゼミのガクチカの状況の書き方
状況を書くときはより具体的に、相手に分かりやすいように書きましょう。
「私が学生時代に力を入れたことは、ゼミ活動です。経済政策が、私たちの生活にどう影響を与えるか、経済データを分析するゼミでしたので、Excel使用時のゼミでの作業効率向上に尽力しました。」
このように、どういう理由で何をその時していたかが書けていると論理的な状況説明になり非常に良いです。
②ゼミのガクチカの課題の書き方
課題を書くときにはどのような問題が見えているか、あるいは何を目標としているか明確に書けているかが重要です。
また、問題や目標の中でも特にどの部分に焦点を当てていたかを説明するのも大切です。
「ゼミ内ではよくデータの入力ミスや計算方法の誤りで全て最初から処理し直すことが問題となっていました。そして、ミスが多発する原因はエクセルの見にくさにあり、何個もの数字が並んでしまうことや、表がどこのデータを取ったものかが瞬時にわかるような配置にしていないことだと考えました。」
このように、何を意識したか説明することで何をもって課題や目標をクリアしたかの目印にもなるので書くようにしてください。
③ゼミのガクチカの行動の書き方
行動では、課題に対してどのように考えたから解決のためにこのような取り組みをした、と説明できるようにしましょう。
「データの処理を行うときに特に意識したのは、間違いが発生したときに発見しやすいようにエクセル内の計算式や表を分かりやすくしておくことです。私は行と列に色を着けて表とデータにコードをふることで、何と何が対応しているか分りやすくしました。そしてエクセルで計算するときのルールを作成して万が一ミスがあったときにはそのルールにそってミスの確認ができるようにしました。」
このように問題点を明確にしてそれに対するアプローチの説明という順番で書いていくのが非常に良いです。
④ゼミのガクチカの結論の書き方
結果を書くときは具体的に説明して相手が理解しやすい内容にしましょう。
このとき具体的な数値がある場合はそれも一緒に書いてください。
また、その結果からどのようなことを学ぶことができたか書くのも重要です。
「この結果、従来に比べて計算・入力ミスが大幅に減り、ゼミで他の作業に回せる時間が増えました。この経験からミスを減らしたりカバーするためには整頓させることと、全員が共通してもっているルールを作成することの大切さに気づきました。」
最終的に完成したガクチカがこちらです。
ゼミ内ではよくデータの入力ミスや計算方法の誤りで全て最初から処理し直すことが問題となっていました。そして、ミスが多発する原因はエクセルの見にくさにあり、何個もの数字が並んでしまうことや、表がどこのデータを取ったものかが瞬時にわかるような配置にしていないことだと考えました。
データの処理を行うときに特に意識したのは、間違いが発生したときに発見しやすいようにエクセル内の計算式や表を分かりやすくしておくことです。私は行と列に色を着けて表とデータにコードをふることで、何と何が対応しているか分りやすくしました。そしてエクセルで計算するときのルールを作成して万が一ミスがあったときにはそのルールにそってミスの確認ができるようにしました。
「この結果、従来に比べて計算・入力ミスが大幅に減り、ゼミで他の作業に回せる時間が増えました。この経験からミスを減らしたりカバーするためには整頓させることと、全員が共通してもっているルールを作成することの大切さに気づきました。
ゼミ活動のガクチカ┃注意すべきポイント
次に、ゼミ活動のガクチカを書くときに注意すべきポイントをいくつか紹介していきます。
研究や論文の成果にフォーカスしすぎない
研究や論文の成果に焦点を当てすぎないようにしましょう。
担当者が選考で重視する「学生の価値観や資質(=人となり)」は、ゼミでの結果からではなく取り組みの過程から見えてくるからです。
仕事を進めるにあたってさまざまな能力が必要ですが、ゼミの研究で成果にたどり着くためにどのように考えて行動したかを聞くこと人事はそれを判断します。
ですから、研究成果も大切なのですが、そこにばかり焦点を当てず、どう取り組んだかを伝えてください。
専門用語などは噛み砕いて説明する
専門用語はできるだけ使わず、使う場合には噛み砕いて説明しましょう。
採用担当者はゼミで使う全ての用語を知っているわけではないからです。
会社に入ると、さまざまな業務を専門にしている人が集まるため、専門用語をできるだけ使わず全員が理解できるような報告をする必要があります。同様に、ガクチカで研究成果を報告するときも理解しやすい表現を使うことが必要です。
専門用語を使ったからといって博識には見えません。特に、専門用語を使う機会が多い理系の学部出身の方は気をつけましょう。
企業が求める人物像と関連した内容にする
ガクチカを書く際は、企業が求める人物像と関連した内容にしましょう。
先述の通り、ガクチカではどんな結果を出したかではなく、結果を得るためにどのような過程を踏んだかで人物評価をしようとします。
行動力を重視している企業なら、ゼミでみんなに協力してもらえるような行動力を発揮したエピソードを書く、創造性を重視している企業なら周りが驚くような研究方法を書くといった風に、企業が求める人物像に近づけることが大切です。
コーポレートサイトで会社についてよく調べたり、企業説明会でよく話を聞いたりして、企業の求める人物像を把握しておきましょう。
【面接】ゼミ活動のガクチカ例文【ES・履歴書】
ここまでの内容を踏まえ、ゼミ活動のガクチカを学部別に紹介していきます。
ゼミの活動内容によって書ける強みや特色は違いますが、上で述べた書き方のフレームワークを利用することや、コツは共通しています。
例を参考にしつつ、自身のゼミの活動にあてはめて自分のガクチカも作ってみましょう。
ゼミのガクチカの例①
ゼミ活動の源氏物語の研究に力を入れました。分析結果に各自が意見を持ち、議論し合うために、各自の分析進捗・レベルを揃えるためのチームワークの構築に尽力しました。
当時作者が影響を受けたであろう文学作品の分析も行う必要があったのですが、読むべき文献が膨大だったため、各自の研究進捗に大きく差がありました。ゼミは個人ワークが中心でしたが、各々が自分自身の研究結果を出して、議論する段階に到達できるよう、関連書物の分析については分担することを提案しました。
また、元々個人ワークが中心で、ゼミメンバーがお互いのことを知らないせいで、コミュニケーションを遠慮し合う雰囲気があったので、教授に折り合い、ゼミで交流を深めるための飲み会や、授業の冒頭5分で先週の出来事を話すライトニングトークの時間を設けました。
その結果、ゼミ前後の休み時間に自主的に集まったり、LINEグループでの積極的にコミュニケーションが行われたりし、各自が順調に進捗を出し、最終的に皆で各自の研究結果をもって議論することができました。
教授には、これまでは各自が分析を終えられたら良い方だったが、各々の進捗状況がよく、議論をする時間をもうけることができ、過去1番有意義な代だったと評価してもらうことができました。
(532文字)
ゼミのガクチカの例②
私が学生時代に頑張ったことは、ゼミで出場した地方創生の政策アイディアコンテストです。優勝を目指し、過去の地方創生の政策事例の研究をしたり、過去に優勝したゼミのOBの先輩方に意見をもらったり、アイディアをブラッシュアップしました。しかし中間発表では最下位の結果だった上、審査員の地方の行政の方からのフィードバックは「地方のことを真に考えた政策になっていない。地方の人は本当にその政策で得られる結果を望んでいるのか?」というものでした。
これがきっかけで、優勝することばかりを意識し、実際に地方の方々のことを考えられていなかったため、考案した政策も企業の空論になってしまっていると気づきました。その後、提案先の地方はもちろん、過去の類似政策が遂行された地域の方々にヒアリングをし、合計で100軒以上のお宅からアンケートを集計しました。
最終発表では、「私たちの地域や住民のことをとても理解してくれている」と、地方の行政につとめる審査員の方からは、最高の評価をいただき、優勝することができました。
誰のための施策なのかを念頭に置くこと、実際の声を施策に反映していくことの大切さを学びました。
(489字)
ガクチカのゼミ活動は就活エージェントに相談してみよう
どんなにゼミでの研究活動を頑張っていて、内容や結果が素晴らしいものでも、相手に100%の魅力を伝えるのは非常に難しいです。文字だけで相手に自分を伝えるのに少しでも不安がある方は、就活エージェントを利用してみましょう。
就活エージェントは、学生の就職活動をサポートしてくれるサービスです。
面談をもとにあなたに合った求人紹介をしてくれるだけでなく、ES添削や面接対策、就活で出る疑問や不安の相談にも乗っててもらえるので、1人で就活を行うよりも安心で、効率的に進められます。無料で利用できるのも魅力です。
今回は、オススメの就活エージェントを2つ紹介します。
JobSpring
「JobSpring」は、AIを使った高精度なマッチングにより、入社後の早期離職率が0.1%という実績を持つエージェントです(世の中の平均は30%!)
本当に自分に合った企業を紹介してもらえるため、就活の軸がまだ定まっていない方はもちろん、企業の選択肢を増やしたい方にもおすすめです。
もちろんAIだけでなく、プロのコンサルタントのサポートも充実しています。こちらも親身・スピーディといった評判が多いので、後述のキャリアチケットと一緒に登録してみてはいかがでしょうか。
キャリアチケット
「キャリアチケット」は、20卒の相談人数が10,107名という、経験・実績ともに確かなエージェントです。細かなサポートにより、1人で就活した場合に比べて内定率が1.39倍にアップするという結果も。
ネット上には「親身に対応してもらえた」「内定までがスピーディ」といった評判が多く、就活エージェントの利用が初めてでも安心して相談できるでしょう。まずは登録してみるのがおすすめです。
まとめ
今回は、ガクチカでゼミ活動を書く方法とコツを紹介しました。
ゼミの研究結果に対してどのような行動をとったか、そしてその行動をするに至った理由を書くことが重要だとお分かりいただけたと思います。また、内容を理解しやすくするために、難しい表現は避けるべきだとお分かりいただけたのではないでしょうか。
どうすれば相手に伝わりやすい文章になるかを考えながら、ゼミをテーマとしたガクチカを書いてみましょう。
自力では難しいという人は、就活エージェントの力も借りながら進めてみてくださいね。