学歴フィルターという言葉を聞いたことはありますか?
近年の就活では、学歴でなく人となりが重視されるようになってきているといわれています。しかし、昔ほどではないものの、今でも学歴フィルターと呼ばれるものは存在しています。
本記事では、近年の学歴フィルターはどのようなもので、どのような大学が学歴フィルターではじかれてしまうのかを解説しています。
また、どのような対策で学歴フィルターを打ち破れば良いのかをお伝えします!
もくじ
学歴フィルターとは?
学歴フィルターとは、学校経歴つまりどこの大学に通っているのかという肩書によって学生を分類し、フィルターにかけてしまうことです。
なぜこのような学歴フィルターを設けるのかというと企業が就活生を全員見ることに限界があり、効率的に裁くためだと言われています。
特に就活生に人気の大手大企業では、採用枠の100倍もの応募が来るため就活生のESを1人1人裁くことに限界があり、学歴フィルターを採用することで効率的に就活生を裁いていきます。
それ以外にも、学歴フィルターを企業が採用する理由は他にもあります。
企業は採用活動を通して未来の自社の戦力を獲得しようとしています。
そこで、少しでも優秀な戦力を手に入れようとなったときに、受験勉強など過去に努力を行した経験があり、かつ大学合格という成果を残したのか、から就活生を判断する上でも学歴フィルターを用いることがあります。
このように、企業がほしい人材を効率的に採用するためにも学歴フィルターというものが存在します。
学歴フィルターの事例・具体例
学歴フィルターが影響して学生の機会が平等に与えられないことはしばしば起きています。
そして、時には面接以前の段階で明らかな学歴フィルターをかけられる事だってあるのです。
では、一体どのような事例があったのでしょうか?
いくつかピックアップしてご紹介します!
就活イベントに参加できない!
学歴フィルターの存在によって就活イベントに参加できないという問題が以前SNSで騒がれました。
”帝京大学の女子学生が同様の“告発”をしている。企業名は伏せられていたものの、帝京大学で説明会に申し込むと、「満席」で予約できなかったのだ。満席になるにはあまりにも早すぎると思った女子学生は、早稲田大学に変更してアクセスしたところ、「予約可能」となり、そのことをツイートすると、2万件以上もリツイートされ、大きな話題となった。”
出典元:DIAMOND Online
このように単に在籍している大学が異なるだけで、このような機会の不平等が発生しています。
不合格通知の自動送信
ESをオンライン上で提出するも翌日にはお断りの不合格メールを送る企業もあります。
何千、何万通ものESが送られてくるのにそんなすぐに、中身を読み吟味して判断ができるといえるでしょうか?
このような不合格通知が即座に返ってくる場合では、企業が大学にランクを付け、一定以下のランクと判断された大学の学生には無条件で不合格通知が締め切り翌日に送られるように設定されているといわれています。
こちらも、学歴フィルターによって足きりが行われているというものです。
このようにして、実際に学歴フィルターをかけることで機会が平等には与えられていないという現実が存在しています。
学歴フィルターがある企業・会社の特徴
学歴フィルターを採用している企業は一体どこなのでしょうか?
どの企業も公に
「弊社は学歴フィルターを採用しています!」
と宣言をしているわけではないので、あくまで推測の域ではありますが学歴フィルターをかけている傾向にある企業の特徴を紹介します!
なお、あくまで特徴を紹介するのみで当てはまる企業すべてが学歴フィルターを採用しているとは限りません。
東証一部上場の大手企業
東証一部上場しており、大手企業となると学生からの知名度は抜群です。
また、大手企業は事業内容が多岐にわたっていることや、大手ということで給与や福利厚生の面からも人気であり、結果として倍率が100倍を超えることもあります。
それだけ多くの応募があれば企業は1人1人を見ている暇はないと判断します。
そこで学歴フィルターを用いて、一部の学生を不合格にしてしまうのです。
大手外資系企業
日本には大手外資系コンサルティングファームや外資系金融の企業が多く存在しています。
これら大手外資系企業の特徴としては、業務内容が戦略や経営のコンサルティングであることや、取引先や社内調整の相手が海外ということが多くあります。
そのため大手外資系企業は、論理的に物事を考え整理する。さらに語学力がある就活生を採用のメインターゲットとします。
そこで論理的な思考力や語学力は比較的学歴の高い学生のほうが良い傾向にあるため、学歴フィルターを採用する、となっていきます。
学歴フィルターがない企業・会社の特徴
では一方で、学歴フィルターがない企業の特徴というのは、どのようなものがあるでしょうか。
学生をフラットに見てくれる企業の特徴を紹介します!
なお、こちらも特徴に当てはまるからと言って必ずしもすべての会社に学歴フィルターがないとは限りません。
専門職を採用する企業
専門性のある職種を募集する企業は学歴フィルターがない傾向にあります。
なぜなら、専門職に限っては基礎学力、普遍的な知識よりも、分野にとがった知識や経験を企業が欲しているためです。
近年成長著しいIT業界では、プログラマーやSE等の専門性のある人材が求められています。そのため、IT企業は学歴よりもどれだけプログラミング経験があるのかや、データ分析を行ってきたのかの能力や経験を求めることが多いです。
また、IT業界に限らず最近のベンチャー企業はより自社が発展するためにも、積極的に能力重視の採用を実施している場合が多いです!
社員の学歴だけで企業が発展するはずがありませんからね。
このように、個人の能力を欲す企業は学歴フィルターがあまりない傾向にあるといえるでしょう。
人材不足の業界
当然のことながら、倍率の低い業界では学歴フィルターを設けているところは少ないです。
人材の獲得に必死なため学歴フィルターを採用していては、人材不足に陥ってしまうためです。
具体的には小売・卸売業や飲食業などの消費者が顧客になるような業界が多く上げらえています。
(参考資料:東洋経済)
単純に学歴フィルターのない可能性が高い所に行きたいと考えるのであれば、これらの業種がおすすめといえるでしょう。
学歴フィルターの基準・大学ランク
学歴フィルターには一体どのような基準が存在し、各大学は一体どこに配置されるのでしょうか?
決して、公式に学歴フィルターというものが存在しているわけではないため、あくまで予想のもとに企業が定めている学歴フィルターの基準を紹介します。
最上位クラス:東京一工
東京一工とは、東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学の4つの国立大学を指しています。
このクラスの大学に在籍する学生は企業にとっては学歴からだけで高評価、好印象を持つことでしょう。
2019年度国家公務員総合職試験(官僚になるための試験)での合格者状況は
1位:東京大学(307名)
2位:京都大学(126名)
3位:早稲田大学(97名)
4位:北海道大学(81名)
5位:東北大学(75名)
5位:慶応義塾大学(75名)
出典元:ReseMom
という結果からわかるように、最上位クラスの大学の学生は優秀と言え、企業も強く採用したいと考えます。
上位クラス:早慶上智、旧帝大
早稲田大学、慶応義塾大学、上智大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学あたりは上位クラスであり、学歴フィルターで落とされることはほぼないでしょう。
特に早慶は稲門会や三田会などOBOG会が強いため、場合によっては最上位クラスの大学より就活が有利に働く企業もあると言えます。
また、旧帝大と呼ばれる国立大学群も学力が高く、入学までの難易度が高いため企業から評価されることは多くあるでしょう。
中堅クラス:MARCH、関関同立、地方国立大
次のレイヤーとして測られるのは明治大学、中央大学といったMARCH。関西学院大学や同志社大学といった関関同立、そして、地方の国立大が挙げられます。
企業によってはこのあたりからフィルターをかけてしまう場合もありますが、多くの企業はこのクラスまでは学歴フィルターを設けないことが多くあります。
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その他:日東駒専、地方公立大など
日本大学や駒沢大学といった日東駒専、また地方の公立大学が次のクラスとして考えられます。
また、このクラスから学歴フィルターが掛けられ始めてしまいます。
決してこれらの大学に通う学生に問題があるわけではないですが、企業によっては学歴フィルターをつかって足きりをしてしまう可能性も十分考えられます。
学歴フィルターを乗り越えて就職する方法
さて、これまで学歴フィルターを採用している傾向の強い業界、弱い業界をお伝えしてきました。
ですが、いちいち学歴フィルターに怯えていては就職もどんどん厳しくなっていきます。
学歴フィルターに頭を悩ませてばかりではなく、どのような業界を狙ったり、行動を起こしたりすると良いのか、解説していきます!
学歴ではない武器を身に着ける
学歴フィルターに負けないための手段としては、何か他者と差別化できる武器を身に着けることです!
学歴がたとえ低くても、
「こいつ面白いな」
「おっ、こいつは他の就活生より戦力になりそうだ」
と思ってもらい目を止めてもらうことが重要となってくるためです。
ここでの武器はスキルや資格、経験などが挙げられます。例えば
TOEICで800点以上を取得する
簿記2級以上や、行政書士などの資格を取得する
国内インターンなどを通してプログラミングスキルを身に着ける
海外インターンに参加する
などなど様々なものがあります。
とにかく、企業の目に留まるような何かを得ることで学歴の壁をなくしてしまう方法です。
ベンチャー企業を狙う
ベンチャー企業を狙った就活をすると学歴フィルターも乗り越えられるといえるでしょう。
先ほど述べたように、ベンチャー企業は大手企業や古株の企業と違い、自社の発展のために積極的に個人の能力を重視した採用を実施する傾向にあります。
また、今の日本は以前と比べ起業しやすいように変わっており多くのベンチャー企業が存在するようになりました。
そのため、様々な業界にベンチャー企業が存在しており、あなたの志望に合った業界で学歴フィルターを受けずに就活をすることができる可能性が高そうですね!
新卒エージェントを使う
新卒エージェントを使うのも一つの手段です。
新卒エージェントとは、就活を個人単位でサポートしてくれるサービスのことで、あなた1人ではなく一緒になって就活を進めてくれます。
新卒エージェントには、彼らの企業同士のパイプがあることや、就活生が飛び込むのではなくエージェントと企業で場を取り持ってもらえるため、いきなり学歴フィルターで門前払いになることはほぼありません。
学歴フィルターを突破するために、周りの手を借りるというのも一つの手段としてアリだといえるでしょう!
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まとめ
学歴フィルターだなんて、就活生の機会を不平等にするのになぜあるんだ!
と思ってしまいますが、企業側の事情もあり残念ながら確かに存在しています。
しかし、学歴フィルターがあるからと挑戦する前から諦めてはいけません。
学歴フィルターを回避する方法もあれば、学歴に縛られない業界だってあります。
自身の夢ややりたいことを諦めないためにも、学歴フィルターに負けないような努力や工夫を積んでいきましょう!