就活コラム

2019/06/21

安定の大企業?攻めの中小企業?あなたが選ぶのはどっち?

就職活動において、企業の規模を考えることは、理想の就業環境を実現させる手だての一つになります。

2019卒マイナビ大学生就職意識調査によると、約7割の大学生が大企業を志望しています。

日本にあるほとんどの企業が中小企業であるにも関わらず、多くの大学生が大企業を志望している事実があります。では、どうして学生は大企業を選ぶのでしょうか。逆に、大企業にはない中小企業のメリットはなんでしょうか。

今回は、大企業と中小企業を比較して、それぞれで新卒が働くメリットとデメリットを解説します。

大企業・中小企業とは

では、そもそも大企業・中小企業とはどんな企業を指すのでしょうか。

中小企業庁は中小企業を以下のように定義を示しています。(参照

表が示すように、中小企業の定義は業界により異なるようです。大企業は明確な定義がされておらず、表中の数字よりも大きければ大企業に当てはまります。

また、売上や従業員の数に変動があれば、中小企業でも大企業の仲間入りをすることができます。

しかし、アイリスオーヤマやジャパネットたかたなど、企業が大きくなっても、中小企業に分類される場合や、法律上の企業規模を縮小して、税制面での優遇を受ける企業もありますので、例外的に有名企業でも中小企業に含まれる場合があります。

現状では、日本にある約421万の企業のうち、99.7%もの企業が中小企業に分類され、日本の正規雇用者の3割が大企業に、7割が中小企業に所属しています(参照)。このデータから、経済的に大きな規模をもつ大企業のみならず、中小企業も日本経済を支える役割を担っていることがわかります。

大企業・中小企業の就職活動

では大企業と中小企業、それぞれの就職活動にどんな違いがあるのでしょうか。

現在の就活は「売り手市場」と言われ、就活生の数が求人数より少ない状況にあります。ワークス大卒求人倍率調査によると2020年卒は求人倍率が1.83 倍(就活生一人に対して、1.83個の企業が働いて欲しいと思っている)で、内定が比較的もらいやすいことがわかります。

しかし、この数字を企業の規模ごとに分けると、

5000人以上の大企業では0.42 倍、1000-4999人の企業では1.08倍、

300-999人の企業では1.22倍、

300人未満の企業では8.62倍と大きな差があります。
参照

 

従業員規模別 求人倍率の推移

実際、志願者の多い大企業は、ESなど書類審査だけで志願者の足切りをしなければいけない現状があります。
これでは、学生の本質をみることができずに、学歴フィルターの存在などネガティブな結果を生んでしまう問題があります。

反対に、新卒採用に悩みを抱える中小企業が存在し、結果的に人手不足を生んでいます。

そのために、日本能率協会マネジメントセンターが発行する雑誌「人材教育」によると、中小企業は次のような方法で人材不足を補うケースが見られるようです。

  1. すでにある程度のスキルを持っている転職希望者の中途採用すること。
  2. 二つ目は、アウトソーシングで、他の会社に業務を委託すること。

どちらも、すでに経験のある人材に、即時的に実務を任せられるメリットがあります。つまり、社会経験のない新卒社員を、基礎から教育する必要がありません。

一方で、大企業と同じように、即時的な利益だけではなく、長期に渡って持続可能な企業を目指すような中小企業は、新卒採用をする傾向にあるようです。
即戦力よりも、自社の方針に沿って活躍できるように一から新卒を教育することを重視するからです。

では、新卒として大企業・中小企業それぞれで働くことにはどんなメリットがあるのでしょうか。

大企業で働くメリット

大企業の大まかなメリットとして、主に給与、福利厚生、研修制度などがあげられます。

給与

大企業と中小企業で、初任給の差はさほど変わりませんが、その後の昇給率に差があります。

厚生労働省の職種別民間給与実態調査結果の概要調べでは、大企業と中小企業それぞれで働く部長クラスの社員の年収の差を表しています。
中小企業では平均766万円に対し、大企業では平均1219万円と、約450万円も差があることがわかりました。(参照

他にも、大企業と中小企業のボーナスの差は歴然としています。
経団連によると、2018年冬のボーナスは過去最高額で、平均支給額は約95万円。しかし、この調査に協力したのはわずか75社の大企業のみ。中小企業に務める7割の正規雇用者がボーナスとはほぼ無縁でいます。

福利厚生

福利厚生には法定福利と法定外福利があります。法定福利は、企業が社員に必ず提供する制度のことで、保険制度が当てはまります。大企業の場合、それ以外の法定外福利が充実している傾向にあります。
つまり、法律でやらなくても良いとされていることをわざわざできるのは、その企業に多くの資金があるからです。

例をあげると、住宅手当というものがあります。家賃や住宅購入費用として企業が一部負担してくれるものです。
大企業の中には、この手当が大きく、毎月の家賃を社員が自己負担していない企業もあります。つまり、お給料が高い上に、家賃まで払わなくて良いのです。

また、社員数の多い大企業では、自分の仕事を補ってくれるだけの人手がいるので、休暇を取りやすいメリットがあります。
これはただの休暇のみならず、育休や産休、大きな病気をしてしまったときなど長期的に席を外しても、人手が多いため業務を補えるからです。

研修制度の充実

日本の大企業は、即戦力よりも今後どう会社に貢献してくれるかという「ポテンシャル採用」で新卒を雇う傾向があります。ですので、社会人としてのスキルがほとんどない新卒にとって、研修はとても重要です。マナー研修やロジカルシンキングなどの基本的な能力を育むためのものから、実際に業務を進めるためのものまで、充実した研修制度を提供する大企業がほとんどです。また、一年目は実務よりも、地方の工場や販売店での研修を経て会社の全体像を把握してから、本社での業務に取り掛かる場合も多くあります。

このように、受動的に充実した研修が受けられます。これは、今後、転職やキャリアアップを考える際の基盤になります。

新卒以外にも、継続的に社員の英語力を高めたり、自己啓発セミナーで社員のモチベーションを管理するなど、社会人として自分をパワーアップさせる機会が設けられています。

大企業で働くデメリット

昇任の難しさ

大企業ではたくさんの人が働いています。同期だけでも100人以上いる企業もあります。
同期が多いと、その中で気の合う仲間を見つけやすいというメリットがあります。しかし、裏を返すと、ライバルが多いということです。多くの大企業が年功序列制から、実力主義にシフトチェンジをしているなかで、大企業だからと言って安定して昇任して行くとは限りません。また、大企業に関しては、就活での倍率も高く、社員はそれをくぐり抜けてきた精鋭達なので、侮ることはできません。昇任には相当量の努力が伴います。

また、上司の数も膨大です。
マネジメント業務に携わったり、役員とコミュニケーションが取れる機会は少ないので、最初の頃は大きな組織の小さな歯車としてコツコツと働きます。後にも述べますが、大きなプロジェクトに関わることはできます。しかし、そのプロジェクトに関わる社員の数も多いので、一人に与えられる裁量がどうしても小さくなってしまいます。

転勤

さらに、大企業のほとんどが全国や海外に支社を置いていますので、転勤の可能性が多く考えられます。
これは特に総合職で入社した場合に懸念されることです。
知らない土地に住むことは、大変な労力がかかりますので、精神的な強さが求められます。
特に今まで築いた人間関係から離れてしまうことは、プライベートの予定やライフイベントを計画しづらくさせます。

中小企業で働くメリット

先にも述べたように、日本にある99.7%の企業が中小企業です。
そのため、伝統的な企業から、ベンチャー企業、家族経営の零細企業まで形は様々で、一概に中小企業の特徴を捉えることは困難なこともあります。
なので、ここでは小さいチームで働くことのメリットとデメリットをあげていきます。

裁量の大きさ

まずは、小さいチームに所属することで、相対的に個人の裁量が大きくなる傾向にあります。
若い時から多くの業務を任せられ、自分ひとりで任務を遂行することが求められます。それに応じて、個人の意見やアイデアが反映されやすく、自主的に仕事が進められます。大企業のように、たくさんの研修制度はありませんが、一年目から実務経験を積むことができます。

しかしながら、新入社員にとって大きな仕事を成し遂げるためには、書籍や外部で開かれるセミナーなど自分自身で能動的に学ぶ必要があります。また、組織が小さい分、社長のワンマン経営に陥りやすいケースも会社によってはあります。

経営者と近い

また、社員の数が少ないので、経営者と近い関係性で働けるメリットもあります。経営者から評価をもらえることは、組織への帰属意識に繋がり、そしてモチベーションを保つ要素の一つにもなります。事業を進めるときにも、必要なハンコの数が少ないので、素早く決定をすることができます。

さらに、経営者と近いということは、若いうちからマネジメント業務に携われる可能性が高いです。なぜなら同期のライバルや上司が少ないので昇任に期待できるからです。これは、昇任スピードが遅い大企業ではなかなか経験できないところで、将来的に起業を考えている人にとっては大きなメリットだと言えます。

人間関係

たくさんの社員がいて顔も知らない人がいる大企業とは違い、小さい組織でそれぞれの社員と深い人間関係が築けることが魅力です。それぞれの特性をわかっているので、どんな仕事を割りふればよいのか、逆に自分ができることも明確で、効率的に仕事を進めることができます。

特に小さい組織では社風が色濃くでやすいこともあり、これはネットや書籍からの間接的な情報だけで判断できません。OB・OG訪問でお話を聞き、インターンで実際に所属して、自分にあった雰囲気かどうか試してみることがおすすめです。

中小企業で働くデメリット

給与

大企業と比較するとやはり給与においては、中小企業は劣ってしまう傾向にあります。
上記でも述べましたが、入社時の初任給に関してはそこまで変わらないものの、その後の昇給による年収の差やボーナスの有無により大企業と比べて中小企業は給与が見劣りしてしまうことが多いです。

もちろん中小企業でも利益率が高い企業はありますが、一般的には大規模化による生産性の向上が図りづらい、下請け的な仕事になりやすい、など収益性があまり高くないことが給与が劣る要因として挙げられています。

経営の安定性

また、中小企業は経営において大企業と比べて不安定であるということがデメリットとして挙げられます。
不況の到来、ある事業が傾く、営業地域が衰退する、主要な顧客が離れてしまうなどの影響から売上が大幅に減少して経営危機に陥ってしまうことが起こる可能性があります。大企業であれば、事業のリスクを分散させることができますし、資金に余裕があれば多少の景気変動は乗り越えることができます。ただ、昨今では大企業であっても経営危機に陥ることが多くなってきており、一概に大企業だから安心とは言えなくなってきています。

自分に合う企業を見つけるなら就活サービスを活用しよう

大企業は、給与が高く、福利厚生と研修制度が手厚い、しかし昇任スピードが遅くて転勤がある、中小企業では、個々の裁量権が大きく、経営者と近いところで働くことができ、人間関係が濃厚ではあるが、給与が低く、企業経営におけて不安定さを抱えているということがわかりました。

新卒市場では、大企業人気が大きく、中小企業は社員の確保に困っているのが現状です。しかし、どちらにも良いところと悪いところがあり、一概に大企業の方が良い企業とは言えません。そこで大切なのは、ネームバリューにとらわれず、自分の将来設計や適性を加味して志望する企業を絞っていくことが大切だと考えます。
そのためには、企業研究、業界研究と合わせて自己分析を徹底してしましょう。あなたがどんな組織で力を発揮できるのか、を考えることが重要です。

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